SHL適性検査とは、英国に拠点を置くSHLグループと、その日本法人である日本SHL(日本エス・エイチ・エル株式会社)が提供する適性検査の総称です。 日本の就活でよく出会うのは、Webテストの「玉手箱」、総合職向けの「GAB」、IT職向けの「CAB」、そして性格検査の「OPQ」です。 外資系企業やグローバル採用では、SHL本社のオンライン検査「Verify G+」や「OPQ32r」を英語などで受けることもあります。 このガイドでは、SHLのテストの種類と違い、所要時間、受検方式、例題、対策の進め方を整理し、各テストの詳しいガイドへ案内します。
概要
- 提供元
- 日本SHL(SHLグループの日本法人)
- 日本での実績
- 1987年から日本で事業を展開;年間約9,000社に提供
- 日本の製品
- 玉手箱、GAB、CAB、IMAGES、OPQ(WebOPQ)、Graduate +8.0
- グローバル製品
- Verify G+、Verify Interactive G+、OPQ32r
- 受検方式
- Web(自宅)、テストセンター、紙;AI監視付きのWeb受検も
- 性格検査の形式
- 最もあてはまる・最もあてはまらないを選ぶ強制選択
日本SHLのテスト一覧
所要時間は日本SHLの公式サイトの記載です。問題数は公表されていないため、各ガイドでは就活メディアの報告を出典つきで載せています。
| テスト | 主な対象 | 能力検査の中身(公式) | 所要時間合計(公式) | 方式 | 詳しいガイド |
|---|---|---|---|---|---|
| 玉手箱Ⅲ | 総合職など幅広い採用 | 言語(大意把握)、計数(四則逆算)、英語、パーソナリティ(OPQ) | 49分(言語・計数・英語は各約10分) | Web | 玉手箱 完全対策 |
| GAB | 新卒・中途の総合職 | 言語理解(論理)、計数理解(図表理解)、英語(大意)はテストセンターのみ | 80〜90分 | 紙、Web(Web-GAB、WebGAB Secure)、テストセンター(C-GAB plus) | CAB・GAB 完全対策 |
| CAB | ITエンジニア、デジタル人材 | 四則逆算、法則性、命令表、暗号 | 72〜95分 | 紙、Web(WebCAB)、テストセンター(C-CAB) | CAB・GAB 完全対策 |
| IMAGES | 大卒・短大卒・高卒 | 言語(大意把握)、計数(暗算)、英語(大意把握) | 60分(各10分) | 紙(マークシート) | このページ |
| WebOPQ | 採用、配置、育成 | 性格のみ(30の因子) | 20分 | Web | このページ |
就活メディアでは、玉手箱の計数に「図表の読み取り」「四則逆算」「表の空欄推測」、言語に「論理的読解(GAB形式)」「趣旨判定(IMAGES形式)」「趣旨把握」の3形式ずつがあると報告されています。形式の名前にGABやIMAGESが入っているのは、それぞれの検査と共通する形式だからです。
日本SHLのテストの見分け方
受検案内にテスト名が書かれていないこともあります。その場合は、最初の画面の科目名と制限時間で見当をつけます。
- 計数で「四則逆算」や「表の空欄推測」、言語で「趣旨判定」が出たら玉手箱
- 計数が図表の読み取りで約35分、言語が長文の論理的読解で約25分ならWeb-GAB
- 「法則性」「命令表」「暗号」が出たらCAB
- テストセンターで受ける場合はC-GAB(出題内容は玉手箱とほぼ同じとされています)
暗号・展開図・推論のようなパズル型の問題が出る場合は、SHLではなくヒューマネージのTG-WEBの可能性があります。リクルートマネジメントソリューションズのSPIとは出題形式が大きく異なるので、対策は分けて考えます。
SHLのテストセンター方式
「SHL テストセンター」として検索されることが多いのは、GABをテストセンターで受けるC-GABです。日本SHLの公式サイトでは「Web会場付テストセンター式総合適性検査C-GAB plus」として案内されています。テストセンターでは電卓を持ち込めず、配られるメモ用紙で計算するとされています。自宅のWeb受検と同じ感覚で電卓に頼った練習だけをしていると、時間が足りなくなります。
AI監視付きのWeb受検(WebGAB Secureなど)も提供されています。出題内容の違いではなく受検環境の違いなので、カメラ、照明、周囲に人がいない静かな部屋、不要なアプリを閉じることを事前に確認しておきます。
OPQ(性格検査)
OPQは、SHLの中核となる性格検査です。日本SHLの公式サイトでは、次のように説明されています。
- 「最もあてはまるもの」と「最もあてはまらないもの」を選ぶ強制選択(イプサティブ)形式
- 対人関係、考え方、感情・エネルギーの3領域で、30のパーソナリティ因子を測定
- 40以上の言語に対応し、所要時間は20分(WebOPQ)
GAB・CAB・玉手箱Ⅲの性格検査もOPQをベースにしており、4つの行動の記述から最も近いものと最も遠いものを選ぶ形式です。強制選択形式では「全部あてはまる」と答えることができないため、自分を良く見せようとするより、正直に一貫して答えるほうが結果が安定します。性格検査の考え方はSPI性格検査とは?構成・回答のコツと「選んではいけない」の真相で詳しく解説しています。
グローバルSHL:Verify G+とOPQ32r
外資系企業や海外の採用では、SHL本社のプラットフォームで受ける検査が使われることがあります。日本SHLの製品とは問題の形式が違うので、案内メールの製品名を確認しましょう。
| 検査 | 内容 | 問題数・時間(SHL公表) |
|---|---|---|
| Verify G+ | 計数・演繹(論理)・帰納(図形の規則)の3能力を混ぜて出題する一般知的能力テスト。アダプティブ方式 | 30問(各能力10問)、36分 |
| Verify Interactive G+ | 同じ3能力を、ドラッグやタップで答える対話型の問題で測る | 最大24問、36分(説明を除く) |
| OPQ32r | 32の性格尺度を測る強制選択式の質問紙 | 104問、時間制限なし(平均15〜25分) |
Verify G+は英語で受けることが多い検査です。英語版の詳しい画面の様子や例題は、SHL 適性検査とは?玉手箱・GAB・CAB・OPQとSHL Verifyの違いにまとめています。
SHL 適性検査の例題
日本SHLのテストの例題は各ガイドに形式別にまとめています(玉手箱、CAB・GAB)。ここでは、グローバルのVerify G+に近い形式の例題を2問紹介します。
例題1(演繹)
次の条件がすべて正しいとします。
- 会議室Aを使う部署は、必ず午前中に会議を行う。
- 営業部は会議室Aを使う。
- 午前中に会議を行う部署は、昼休みを13時から取る。
必ず正しいといえるのはどれか。
A 営業部は昼休みを13時から取る。 B 昼休みを13時から取る部署は、会議室Aを使う。 C 午前中に会議を行う部署は、すべて営業部である。 D 営業部は午後に会議を行わない。
解答:A
解説:営業部 → 会議室Aを使う → 午前中に会議を行う → 昼休みは13時から、とつながるのでAは必ず正しいです。Bは条件の逆(昼休み13時 → 会議室A)で、必ずしも成り立ちません。Cも逆の関係です。Dは、午前中に会議をすることは分かっても、午後に会議をしないとは書かれていないので、必ず正しいとはいえません。
例題2(計数)
ある商品の価格は、4月に20%値上げされ、7月にその価格から10%値下げされた。7月の価格は、値上げ前の価格の何%か。
A 90% B 98% C 100% D 108% E 110%
解答:D
解説:1.20 × 0.90 = 1.08で、108%です。「20%上げて10%下げたから10%増し」と足し算で考えるとEを選んでしまいます。割合の変化は掛け算で重ねます。
SHLのテストの対策の進め方
- 受検するテストを特定する:受検案内の製品名、または最初の画面の科目名と制限時間で判断します。
- 形式別に練習する:玉手箱は同じ形式を大量に解くスピード型、CABは法則性・命令表・暗号のパターン習得、GABは長文と図表の精度が鍵です。
- 方式に合わせて準備する:Web受検なら電卓の操作、テストセンターなら筆算と暗算に慣れておきます。
- 性格検査は正直に:企業の求める人物像を調べつつ、自分と違う人物は演じないようにします。
| テスト | 目安の準備期間 | 重点 |
|---|---|---|
| 玉手箱 | 1〜2週間 | 四則逆算と図表の速さ、言語のA/B/C判定 |
| GAB | 1〜2週間 | 長文の論理的読解、2段階の図表計算 |
| CAB | 2週間 | 法則性・命令表・暗号のパターン |
| Verify G+ | 1〜2週間 | 英語での計数・演繹・帰納、1問約70秒のペース |
出典
- 日本SHL公式サイト(SHLグループ、150か国以上、40言語、年間約9,000社、1987年から日本で事業、Graduate +8.0 Job Focused Assessment)
- 日本SHL「会社概要」(英国に拠点を置くSHLグループの日本法人)
- 日本SHL「アセスメント製品一覧」
- 日本SHL「玉手箱Ⅲ」(科目、所要時間合計49分)
- 日本SHL「GAB」(科目、所要時間合計80〜90分、受検方式、C-GAB plus)
- 日本SHL「CAB」(科目、所要時間合計72〜95分、受検方式)
- 日本SHL「IMAGES」(科目、所要時間合計60分、紙)
- 日本SHL「WebOPQ」(強制選択形式、30因子、40以上の言語、20分)
- 就活の教科書「C-GAB対策」(玉手箱とほぼ同じ出題内容、テストセンターに電卓持ち込み不可)
- ONE CAREER「玉手箱の形式別対策」(玉手箱の形式と問題数)
- SHL, Verify G+ Test Fact Sheet(30問、各能力10問、36分、アダプティブ)
- SHL product catalogue, SHL Verify Interactive G+(最大24問、36分)
- SHL, OPQ Product Fact Sheet(104問、時間制限なし、平均15〜25分).pdf)
- SHL candidate practice tests(受検者向け練習問題)

心理学修士、7年の受験歴。
最終更新:Oct 1, 2026